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小学館/小学館イマージュ

村田珠光「水墨山水図」軸装

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茶祖、村田珠光の真筆を完全再現 静寂・枯淡の画境に、“わび”の心が息づく傑作

 平和のきざしが見えはじめた洛中で、公家が文化の中心の地位を取り戻した室町時代中期、足利義政(1435~1490年)によって象徴される東山文化は、王朝以来の歌道・香道の他、能楽・立花・茶の湯など、わが国の伝統文化成立の基礎を創りあげた。
 その文化は、根底に浄土思想があり、これに禅的思想が加味されたものであったが、そういう時代にあって、奈良の称名寺(しょうみょうじ)で浄土宗を学び、京都に出て、大徳寺の一休宗純について禅の修行をしたと伝えられる村田珠光(1423~1502年)は、浄・禅の兼学を試み、草庵形式による隠遁的清貧の茶の湯を志し、いわゆる草庵茶の湯を創始した。
 珠光の茶の湯では、「侘び住まい」と茶の湯が結びついて、将軍家や武家・寺院などで行われた書院における茶の湯とは性格を異にする新しい方向が示された。そこには、王朝的な華やかさよりも、孤高の思想を尊重する精神性の芽生えがあった。そして、禅的性格を強く打ち出した珠光は大徳寺の禅僧たちとの関わりの中で、精神的充実を計ったと考えられる。
 当時、大徳寺を中心とした禅僧の画家たちの活躍が知られ、わが国の水墨山水画史に大きな足跡を残したことは周知の通りである。渡来僧の如拙(じょせつ)・周文(しゅうぶん)に始まる室町水墨画は朝鮮・李朝絵画の様式や筆法を取り入れ、それぞれ特色ある画法を編み出した。珠光もまたこれら禅僧の絵画を学んだと考えるのもあながち不自然でもない。

 珠光筆の「水墨山水図」は、二・三作、伝えられたものがあるが、なかでも「重要美術品」に指定されているのが、この「珠光筆・水墨山水図」(原題:水墨山水自画賛、野村美術館蔵)である。
 この画は、淡墨で全体をまとめ、ところどころ竹筆のような荒っぽい筆遣いと濃墨によるアクセントもみられるが、これがむしろ湿潤な趣きと光のきらめきを表しているかのようである。
 また、緊迫感のある画面に、何か人々のささめきのような、なごみを感じさせる不思議な親密感もある。遠景と近景との素朴な構成に、入江の水際を中景とし、港から出ていく船を描き加えることによって、いっそう奥行きを明確に表現している。詩賛の下部から山頂にかけて薄く刷毛でひいた雲は、「戦図到處捴危機」の暗雲も、やがて去り、「雨後天晴」となることを示すものであろう。
 本幅は、幕末頃、南画家の田能村竹田(たのむらちくでん)が所持し、その後、出雲の国の藩主で茶人としても名高い松平不昧(ふまい)が愛蔵した。大正末頃、財界の雄、野村徳七(号・得庵)は、藪内流の茶道を学び、この名幅をかけて、しばしば数寄風流の茶を楽しんだのである。
(本品「解説書」より転載)

【画賛の詩(本画・左上)について】
天下江山此景稀  (天下の江山 此の景稀)(てんかのこうざん このけいまれ)
戦図到處捴危機  (戦図到るところ すべて危機)(せんといたるところ すべてきき)
雨晴濃淡千曲子  (雨晴れて濃淡 千曲子)(あめはれてのうたん せんのきょくし)
却勝鴟夷一舸帰  (却って勝る 鴟夷の一舸帰るに)(かえってまさる しいのいっかにかえる)

『天下広しといえども、この山河のような平和な景色は滅多にない。しかし、今は諸国いたるところに戦がおこり、危険があふれている。雨があがり薄日に浮かぶ山々の濃淡、そして重なり合う稜線の美しさ。戦果をあげた鴟夷(中国の越王勾践につかえた武将・范蠡[はんれい]の変名)の舟が漕ぎ戻って平和がもどり、さらに穏やかですぐれた景色となる。』

 この詩は、室町時代、京都五山禅林の僧の作とも言われ、それを珠光が自画賛として書写したと伝えられる。読み方にも異説があるが、上のように、珠光の閑寂の心境を表わすものとして読めば、優作「水墨山水図」の画趣を一層深く豊かに楽しむことができる。
 なお、画の右下には「珠光筆」の落款と香炉の形をした珠光独自の雅印が押されている。


【細川家第17代当主・細川護貞(もりさだ)氏の筆による箱書・題字】
 熊本の細川家は、代々、学問・文化にすぐれ、初代の幽斎(ゆうさい)や利休七哲の大茶人忠興(ただおき)以来、美の血脈を受け継いできた名家。
 その第十七代当主の細川護貞氏は、美術品についても高い見識を持ち、国宝・重文を含む細川家歴代の家宝一万五千点を所蔵する「永青文庫」の理事長を務めるかたわら、日本いけばな芸術協会の名誉会長としても活躍された。
 四百五十年にわたる伝統文化をうけつぐ細川家の当主に特別にお願いして、箱書の筆をとっていただいた。蓋の表・裏両方に題字を配置した高雅な体裁をお楽しみください。


【山紫水明の画境を克明に再現。今に伝わる第一級の山水画を、初めて軸装】
 今回ご紹介の作品画は、高級美術印刷に最適な高精細オフセット多色刷を使用し、趣き深い手漉きの特注和紙に印刷。珠光の水墨画に特有の微妙な濃淡や自由奔放な筆致はもちろん、数百年の歳月を写す“古色”までも厳密に再現。原画そのままの筆墨の妙を、豪華な軸仕立てで堪能できる。


【京表具の伝統技能を駆使した手作り、他では入手不可能な特装版掛軸】
 表装にあたっては、山水図の静寂の画境を生かすために最高級の材料を選りすぐり、表装専門に伝統技能を受け継ぐ一流表具師が、一幅一幅手作りで入念に仕立てた。ほかにはない、精緻なオリジナル表装で、至上の名品だけが持つ落ち着いた風格を末永くお楽しみいただける。

【村田珠光・むらたじゅこう(1423年~1502年)】
 村田珠光は、室町時代の中期(1423年)、奈良に生まれた。若くして茶の湯に熱中し、後に京都・大徳寺の一休禅師の下で禅の修行をした。そして、その教えをもとに茶の湯の奥義も禅の精神に通じるという「茶禅一味(ちゃぜんいちみ)」の独創的な境地に達したといわれる。
 また珠光は、水墨画史上に大きな足跡を残した大徳寺の禅僧の影響をうけて絵をたしなみ、その深い精神性をたたえた独自の画風から、画人としても一流であったと伝えられている。
 晩年には奈良に草庵をもうけて閑寂の茶境を生涯にわたり追求し、茶聖・千利休の生誕から遡ること二十年前の、1502年に80歳で没した。
 内省的な心の美や侘びの精神に重きを置く姿勢から、後代、珠光は「侘び茶の開祖」と称された。また、千利休も珠光を「名人」として心から崇拝し、珠光好みの端正な茶道具や軸を、ことのほか愛用したといわれる。
made in Japan
縦125.6×横34.2cm。画寸は縦44.7×横22cm(原寸大)。表装は大和三段表具(京表具)。上・下は茶地支那ば。中廻しは別織・薄納戸色菱文様緞子。風帯・一文字は朱紫地唐草紋金襴。軸は寸切象牙様軸。柾目桐箱、タトウ箱付き。用紙は本紙が越前手漉き和紙(鳥の子二号紙)、裏打紙が時代付手漉き宇陀紙。技法は高精細オフセット多色刷。野村美術館・古賀健蔵氏の書き下ろし解説書が付属。日本製。

※掲載しております所属や肩書は発刊当時のものになります。